会長挨拶

第19回日本脳神経減圧術学会

会長 西澤 茂

産業医科大学脳神経外科 教授

この度、第19回日本脳神経減圧術学会を平成29年1月26日(木)にグランフロント大阪ナレッジシアターで開催させていただくことになりました。本学会は学会創設から約20年の時を経てすでに歴史のある学会となりました。本学会を担当させていただくことを大変光栄に存じますとともに、非常な重責を身にしみて感じております。

本学会は、三叉神経、顔面けいれんや舌咽神経痛といった神経血管圧迫症候群に焦点を絞り、この疾患の治療に取り組む医師が一年に一回、一堂に会して議論しあうという極めて特徴のある学会です。いうまでもなく、神経血管圧迫症候群は機能的疾患に分類される疾患で、それ自体では生命を脅かす疾患ではないものの、痛みや顔面のピクつきで患者さんのADLは極めて低下してしまいます。本疾患の病態生理には諸説があるものの、まだその本態が解明されてはおらず、従って、治療法、検査法、術中モニタリングについても賛否両論、種々な意見があります。これまでの本学会でも毎回、こうした点で白熱した議論がなされてきました。

本疾患に対する脳神経外科的治療は機能的手術であり、合併症を回避して的確な手術治療で最大限の効果を上げなければなりません。痛みや顔面のピクつきから手術治療により解放されて笑顔で退院される患者さんの笑顔を見るのは医師冥利につきます。しかし、数%の率で、難治で、十分な効果が得られない症例があることも事実で、また重大な合併症が起こることも報告されています。

術中モニタリング、手術法、prosthesisの使い方など、まだまだ賛否両論、諸説があります。そこで今回の本学会のメインテーマを「脳血管減圧術における Pros and Cons」とさせていただきました。まだまだ「これが最もスタンダードな治療」という段階にはないと思いますので、様々な観点からご発表、ご意見をいただき、それを徹底的に議論することで、少しでも一定の方向性を見出していきたいと思います。本学会でのdiscussionが明日の診療において患者さんに少しでも良い治療が提供できるなら主催としてこれ以上の喜びはありません。

本学会の特別講演では、これまで長年本学会を牽引され、治療経験豊富な徳島大学脳神経外科教授 永廣信治先生にこれまでのご自身の集大成をお話していただきます。また、宿題報告として、prosthesisについて全国的な調査をされてこられた藤田保健衛生大学脳神経外科教授 長谷川光広先生にその結果についてご講演いただきます。教育講演では、「術中モニタリングのpitfall(仮)」について国立病院機構西新潟中央病院脳神経外科部長の福多真史先生に講演をしていただきます。

今回の学会では、術中モニタリングにおいて手術室のMEスタッフの方々が数多く関与しておられると思います。モニタリングにおけるちょっとしたノウハウ、それぞれの工夫などをお話していただければと思い、「MEセッション」を設ける予定です。ご参加いただける先生方には病院のMRスタッフの方々にお声がけしていただき、ぜひ演題を応募していただきたいと思っております。

本学会の会場であるグランフロント大阪ナレッジシアターは大阪駅のすぐ前にあります。交通の便も良く、お越しいただきやすいと思います。一人でも多くの患者さんに的確な神経減圧術が行われるよう、ぜひ多くの先生にご参会いただき、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

学会事務局/産業医科大学 脳神経外科
〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘1-1

TEL: 093-691-7257FAX: 093-691-8799  

運営事務局/株式会社コングレ 九州支社
〒810-0001 福岡市中央区天神1-9-17 福岡天神フコク生命ビル11F

TEL: 092-716-7116 FAX: 092-510-1135  E-mail: 19@mvd2017.jp